わくわく人外ラント
「明日は明日の風が吹く!」
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 そんな勢いでスタート
−罪−

 ミルトン「失楽園」第二巻648行あたり
 サタンがまだ天国に居た頃、彼の頭から生まれた娘らしい。
 サタンとの間に子供を産んでいて、その子の名前は「死」だそうな。

−海馬−

 頭の真ん中にもいるお馬さん。
 ヒポカンパス・ケルピー等々、似たような姿の魔物は各地に居るようで。

−ヒポポタマス−

 早い話が河馬。カバ。逆さにすると、やっぱりカバ。
 ベヒーモスのモデルの一つでもあるらしい。

−タツノオトシゴ−

 英語だとシーホース。早い話が海馬。
 トゲウオ目・ヨウジウオ科の魚で、オーストラリアにだけ生息する亜種に、シードラゴン亜科があり、その中でもリーフィーシードラゴンが大好きだったりする。

−カトブレパス−

 西エチオピアはグリス泉に在住。
 視線には石化の魔力があり、吐く息は毒。
 居るだけで辺りを廃墟にするそうな。

−ウシエビ−

 輸入されてくるときはブラックタイガー。
 某書では、必殺の牛ビームを放つ夢魔の貴族。

−モノケロス−

 またの名をユニコーン。
 処女が好きなのはキリスト教の影響らしい。
 あと、偶蹄目だから馬じゃない。

−霊亀−

 霊亀(れいき):霊妙で祥瑞のある亀。(MSN辞書)
 四神の「玄武」もある意味では霊亀でもあるわけですが、玄武だけが霊亀ではないということで。
 玄武は北方に据えられた神獣。
「"亀"あるいは"蛇と亀の複合体"あるは"蛇と交合する亀"」というカタチで表されることが多いわけですが、
 霊亀図の中には、尻に毛の生えたスッポンという絵や、尻に毛の生えた以外は玄武と大差ない姿のもあるわけで。
 ここでは「玄武」と特定せず、昔どこかで見た図から引用した「首と尾が長くて尻に毛(実は藻という話も)の生えた亀」というだけのものなのです。

−蜚(ひ)−

 獣がいる、そのかたちは牛のようで白い首、ひとつの目で蛇の尾、その名は蜚。
 水を行けば水尽き、草を行けば草枯る。
 これが現れると天下に疫病がはやる。(東山経四の巻)
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 どことなくカトブレパスと被ってるような獣。
 奇獣が周囲の環境を破壊するんじゃなくて、環境が破壊されて奇獣が生まれるのが現実なんだろうなぁと、中国の工業地帯で生まれる奇形の写真を見ると思ったり思わなかったり。

−蜚廉−

 中国の想像上の動物で、頭は雀に似て角があり、胴体は鹿に似ていて豹文があり、尾は蛇に似るというもの。(MSN辞書)
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 中国の奇獣はいろいろ混ざりすぎです。

−ワルキューレ−
−火眼黒俊猊−

 ワルキューレは別名ヴァルキリー。戦乙女。
 火眼黒俊猊(かがんこくしゅんげい)は赤い眼をした黒い獅子らしい。
 ググっても、わかりやすい説明ページが見つからなかった。

−ミュルメコレオン−

 英語名アントライオン。
 肉食獣(ライオン)の上半身に草食(アリ)の下半身という、聖書をギリシア語に訳したときの誤訳で生まれたらしいトンデモ奇獣。
 下半身は蠍だって記述もあるらしい。

−アリジゴク−

 英語名アントライオン。
 薄羽蜻蛉の幼虫で、羽化するまで排泄行為をしないらしい。

−コエルロサウラヴィス−

 爬虫類・双弓亜綱・ウェイゲルティサウルス科の古代生物。

 ペルム紀後期に実在したそうですが
 どう見てもドラゴンです
 本当にありがとうございました。

−ドロマエオサウルス−

 意味は走りトカゲ。
 時々、頭の中でドロミケイオミムスと名前が混じります。
 ディノニクスとかヴェロキラプトルとかの先祖だそうですが、後世、鳥に進化したのは、このドロマエオサウルス科の恐竜だったらしい。
 いつか学説がひっくり返るかも知れないけど。

−メガネカイマン−

 カイマンは鰐って意味らしい。
 全裸のメガネッ子。

−カブトガニ−

 カニといいつつ蜘蛛や蠍の仲間らしい。

−メガロドン−

 体長15mとかいう、でかい鮫だったようですよ。

−オドベノケトプス−

 体長210cmぐらいのほ乳類だったそうで、メガロドンはこれの天敵だったらしい。
 上のメガロドンの口の中にも、こいつが居ます。(大きさ比較対象)

−バシリスク−
 大プリニウス Ver.

 博物誌に出てくる、猛毒を持った小さな(24cmくらいだそうな)蛇。
 強力な毒を持ってたり、周囲の草が燃え上がったりで、辺りを砂漠にするそうな。
 イタチが天敵で、巣穴に放り込むと互いの臭いでダブルノックダウンらしい。
 エジプトコブラがこれの正体って説もあって、となるとこの絵は大間違い。
 まあ、想像上のバシリスクとしては間違ってないという方向で。
 とりあえず詳細は下記リンク参照。

 ウィキペディア

−バシリスク−
 八本足 Ver.

 視線に石化能力があるニクイ奴。
 雄鶏が天敵で、鳴き声を聞くだけで死ぬらしい。

 ハーブのバジルも、こいつが語源らしいですよ?

−バシリスク−
 中世ヨーロッパ Ver.

 別名バジリコック、コカトリス等々。
 雄鶏が天敵じゃなかったっけ……?

 古スペイン語のココトリス(鰐)とバシリスクが混じってバジリコックになり、名前にコック(ニワトリ)の字があるから混同されたらしいですけど。

−バシリスク−
 現生爬虫類 Ver.

 トカゲ亜目イグアナ科バシリスク亜科だそうで。
 テレビなんかで水の上を走る、別名キリストトカゲなのはグリーンバシリスクのようですが、見た目としてはギザギザバシリスクのほうが好み。

−スナヤモリだかシャベルカナヘビだか−
 砂漠のトカゲ前編

 アフリカ・ナミブ砂漠辺りに、地熱を避けるために足を交互に上げ下げするトカゲが居たと思ったのだけど、正式名称を失念。
 ググってみてもいまいちわからず。

−スナヤモリだかシャベルカナヘビだか−
 砂漠のトカゲ中編

 両足の裏が限界になると、腹をついて全部の足を上げている。
 ……そんな映像を、昔テレビで見た記憶がある。

−ナミブミズカキヤモリ−
 砂漠のトカゲ後編

 足を上げ下げするヤモリとごっちゃになって記憶していたヤモリ。
 ヤモリはヤモリなのだから混同しててもしかたないのかも知れない。
 こっちのヤモリは、時折発生するナミブ砂漠の濃い朝霧を眼に受けて、それを舐めて水分を補給するらしい。

−アルマジロ−

 背中を堅く守った哺乳類その1。
 北アメリカ南部からアルゼンチンにかけて分布。
 アル・マジロと区切るとアラビア語っぽいけど、語源はスペイン語の「武装したもの」を意味するarmadoらしい。
 ということは、スペインの無敵艦隊と同根の名前なのか……?

−センザンコウ−

 背中を堅く守った哺乳類その2。
 東南アジアに3種、アフリカに4種が現存し、これら7種が、1属または2属に分類される。
 漢字で書くと穿山甲で、どうにも八極拳の穿山靠とごっちゃになってしまう。
 アリクイに近い仲間で、歯はないらしい。

−ケルベロス−

 言わずと知れた地獄の番犬。
 来る者は拒まず、去る者は食す。
 これも外見は諸説あって、一般的なのは頭三つに蛇の尾の犬だけど、多いときには頭50個。
 首辺りの骨格がどうなってるのか、やたら気になる。